#03  KEITA CANDLE (キャンドルアーティスト/仙台市)

わたしを形成する5つのパーツ

誰もがきっと持つ自分を形成しているものを、ゲスト本人に5つ、ワードを選んでいただきます。

そのワードを元にゲストを紐解いて行きます。ひとひと3人目のゲストはKEITA CANDLEこと川村景太さんです!

景太さんは専門学校の講師を勤めながら、キャンドルの製作販売をするアーティストとして多数イベントに参加されています。

キャンドルという特殊な分野のアーティストを始めたきっかけ、今後の活動などインタビューしていきます! 


1.キャンドル

▲「RIVER」by KEITA CANDLE

──よろしくお願いします。早速ですが、まず簡単な自己紹介をお願いします

 

出身は秋田生まれ、でも数ヶ月しかいなくてそのあとは宮城です。 転勤族だったんで、白石など転々としてましたね。なので仙台出身でいいです(笑) そこから就職で東京に。去年の3月まで東京でした。

 

──東京にいた時は何をされていたのでしょう?

 

レディースアパレルの販売です。配属が新宿の伊勢丹だったんですが、レディースの販売も、 東京も、一人暮らしも初めてだったのでかなりやられましたよ (笑) お初づくめで(笑) レディース販売から営業、退職して帽子屋に就職して店長までやった時に仙台の専門学校で担任の仕事のお話をいただきました。年齢的なことと、親も歳なので仙台に戻ってこいってことかな〜?と思い、仙台に戻ってきました。

 

──では早速、5つのワードに関してお聞きしていきたいと思います。最初のワード「キャンドル」 からお聞きしていきます!

 

キャンドルとの出会いはファッションの営業やってる時に、先輩に店舗でのキャンドルナイトのイベントに誘われて。キャンドルジュンさんのイベントで、結構芸能人も来てました。そんなにキャンドルを意識して見ていなかったんですけど、とても素敵だなと思って。そこからですね。あとは震災も影響しています。震災でキャンドルジュンさんがキャンドルを灯しているのを見て、綺麗だな、自分で作って灯すことができたらな…と思いました。ネットで調べて作り始めたんですがなかなかうまく作れなくて。しばらくして仙台に帰ってきた時、キャンドルのワークショップをやっていて参加したらやっぱり面白かったので、東京に戻ってから教室に通い出しました。作品 をSNSにあげたら結構反応があって。その時帽子屋だったのですが、これを副業、楽しみでできないかと思って続けていたんですよね。今も楽しいからやってる感じです(笑)

 

──きっかけはキャンドルジュンさんだったんですね、惚れたんですね〜

 

ジュンさんに惚れるって気持ち悪いですね(笑) 僕、たまにオネエって言われるんでキャラ的にやばいです(笑)

 

ジュンさんの作品が素敵だった、ということですね(笑) アーティストとしてキャンドルを作る人になるとは思わなかったでしょうか?

 

全然思いませんでした。ファッションが好きだから、ファッションに携わる仕事をずっとやっていくんだろうな、と思っていたので。キャンドルを楽しく作っていることが、仕事になって、キャンドルを見たい、販売してほしいという方がいるのはありがたいですね。それがまた東京じゃなくて、地元でできる。こっちでの繋がりがないのに声かけていただけて本当に楽しんでます。

 


2. ファッション

▲セレクトショップicons

──やっぱり楽しめるってことが一番大きい気がしますね。ではちょっと被りましたが2番目の「ファッション」は?

 

雑誌で読んで、中学生ぐらいからファッションに興味を持つようになり、絶対にファッション関係の仕事に就きたいと思っていました。あと両親が銀行員で真面目なんです。僕こんなんなんですけど(笑) 例えば家でご飯食べていて、食べ終わったら「お先に失礼します」って言ってから席を 立つ、みたいなそういうことやらされてたんですよね。すごく硬いし、親みたいな銀行員とか、公務員とかそういうのは嫌だったんですよ。スーツも着たくなかったし、自分を自由に表現できるファッションにすごく魅力があって。 実は僕、こう見えてすっごく人見知りなんですよ(笑) 率先して何かをやるのも苦手だったし、表現が下手というか。 でもファッションは別なものになれる。そこに魅力を感じるようになりました。

 

──いつからファッションの道に進むと決めたんですか?

 

ファッションの専門学校行ったんです。あとは仙台を出たかったんですよね。本場の東京で、どこまで登れるか、仙台では味わえないことを当時はできると思って。 東京じゃないと営業はできないですし。仙台だと販売員止まりか、店長とかエリアマネージャーまでしかなれないということを考えてました。管理職になりたかったので、ファッションを一生の仕事にするならどうやっていけばいいのか現実的に捉えてやっていました。でもそういうのが疲れちゃったのかもしれませんね。 そこで帽子屋にシフトチェンジ。現場の販売員さんの方がお客様と向き合って数字を作ってるのを見て、すごいと思うし営業はなんか違うなと思ってました。

 

そこからキャンドルにつながるんですね。アーティストといえど、販売もするから販売スキルって大事だと思うんですよね。 そういう意味ではやってきたことがちゃんと繋がっているんですね。

 

そうなんですよ。計算通りです(笑) 帽子屋やりながらキャンドル教室卒業した時に、日本キャンドル協会主催のイベントがあって申し込んでみたら、なんと通ったんですよ。そこから機材全部揃えました(笑) イベントでは自分がSNSで憧れてみてたキャンドルアーティストもいて、そのすごい環境で僕のキャンドルを知ってもらえて。完全に調子こきましたね〜(笑) でも嬉しかったです。声かけてもらえたり、購入してもらえる。 初のイベントで販売して、単純に嬉しかったしこれでやってきたいなと思いました。 僕は手先も不器用だし絵も下手なんで、服が好きでもデザイナーのように一生クリエイターにはなれないと思っていましたが、キャンドルがハマったのでこれなら表現できると自信になりました。何やっても正解はないだろうし、途中道が変わってもいいので結果的にたどり着ければいいと思います。今のところ楽しい道を歩ませてもらってます。


3.人

▲専門時代からの友人と

──では次のワードに行きましょうか 「人」ですね

 

人というのはご縁ですね。 今回のインタビューもそうですし、自分自身あまり人脈ないので、 仙台で活動できるのも、自分発信じゃなくて全部お話いただいてから、さらにそれを見てもらった人からという感じで。 今までの人生、さっきも言ったように引っ込み思案ですし、何かを先陣切ってやれる方じゃないので、それが今までの人生で会う人との場面場面で動かされる。この人面白いかから一緒に何かやりたい、イベントしたいとか。人の力は強いですね。

 

──人ありきですよね

 

自分よがりだとできないし、共感してくれる人がいるからこそだと、30歳過ぎてからよりそう思うようになりました。キャンドルもそうですけど、“もの”ありきだけど“人”ありき。 全て人、ご縁かなと。年齢的なことはあると思いますけど(笑) 


4.想像力

──それもありますよね(笑) では次の「想像力」は?

 

販売ではすっごく神経使っていて、お客さんがどんな人なのか、自分でイメージしながら接客していました。そういうのが嫌いじゃないんですよね。 休みの日とか、街中歩いていて変な人とか見ると、この人は何でこういうことするんだろう?と勝手に想像するのが好きなんですよ。考えるのが好き。ストーリーを決めちゃうんです。 他の人が、「この人は変わってて苦手」という人でも、 自分にとっては面白い存在なんですよ。何がどうしてそうなのかをイメージできるんで(笑)嫌いから入るんじゃなくて、面白いとこを見つけることから入ると広がるんです。 一回変な世界を味わって見て、ダメなら吐き出せばいいんです(笑) 新しい感性を味わうと、自分の世界が広がると思っています。

 

──新しい興味から拾うことが、作品にも生かされることありますか?

 

ありますね。キャンドルも何かのイメージから作ることが多いですね。

 

──想像力の豊かさがあるんですね。

 

引っ込み事案だからですかね、一回見て、考えて。でも結果踏み込んでいきます。

 


5.ラジオ

▲(右)エフエムいわぬま パーソナリティ猪股秋彦さん

──では最後の「ラジオ」は?

 

僕、ラジオが大好きで。テレビよりラジオ。自分の部屋でラジオをずっと聞いてましたね。深夜 ラジオも大好きだった。未だに聞いてますけど(笑)今はラジコとかyoutubeとか。 携帯でイヤホンしながら、音楽じゃないですよ、ラジオ聞いてます(笑) 一人でニヤニヤしてます(笑) ラジオとテレビの違いって、言葉で発信してるのを頭でイメージすることですよね。あと、話術!軽快なトークは自分の仕事にも少なからず影響してますね(笑) だからラジオは僕の中で大きいんです。 自分のラジオ番組持ちたいんです。 実は知り合いのミュージシャンの番組に少し出演させてもらっているので、いつかは自分の番組を!

 

──すごいじゃないですか!!景太さんの番組いつか聞けるの楽しみにしてます! 作品を作るときも聞いてるんですか?

 

聞いてますよ、全然集中できませんけど(笑) 面白すぎて聞き入っちゃうときは、僕音楽全然聴か ないんですけど、唯一自分の中でテンション上がってキャンドル作れるのが 「ボブ・マーリー」 ですね。オールシーズン、冬でもボブ・マーリー聞いてます(笑)

 

──ボブ・マーリーを好きになるきっかけがあったんですか? テレビで特集されてたのを見たとか???

 

確か映画を見たんですよね。映画見て、かっこいいなこの生き様と思って、DVDも買いました。

 

──音楽を聴くときはボブ・マーリー?

 

そうですね、音楽だけじゃなくて単純じゃないですか、ラスタカラー、象徴ですよね。 ドレッドと。音楽とドレッドと、ラスタ、それだけで一人の存在がパッと思い浮かぶって すごい存在だ なって思うんですよね。単純にそれだけでかっこいい。人として。 あんま音楽詳しくないんで、話 広がらないですね(笑) ラジオの話はいくらでもできますけど(笑) ファッションやアーティストや っているっていうと「音楽何聴くんですか?」とかよく聞かれるんですよ。 でも、僕ラジオ聞いてますから!!!って(笑) それがいつも困るんですよね(笑)

 

──話は変わりますが、今活動の場所ってどうされてるんですか?

 

実は先日宮町の方にアトリエを構えまして。年内中にオープンできるように準備してるところなんですよ。 それまでは自宅のアパートで製作してたんですけど、今年に入ってワンちゃんを飼いだしたんです、 ぷりんちゃん、可愛いんですけど、キャンドルの作業していると落ち着いて作れなくて。 置いてある作品も、噛まれちゃったりするんですよね。 前からいつかは小さくてもいいからアトリエ持ちたいなと思ってたんです。 あと将来ビジネスとして活動を続けていくにあたって、教室だったり販売だったり製作だったりをやる他に、いろんなアーティストさんと絡んで活動したくて。大きな場所じゃないし、宮町なんで知ってる人が来たいなと思ってもらった時に来れるようなぐらいが、逆にゆっくりやれるし自分がいいなと思うアーティストさんの作品も置けるし。街中じゃないからこそできるアトリエで始めて、そこから広がっていけばいいなと思ってます。

 

──今本業があるじゃないですか、両立はできてますか?

 

今はなんとか大丈夫ですね。でもちょっとキャンドル押し気味です。 嬉しいですけどね。タイミング的にはウエイトを変えていかないとなと思ってます。それを検証するためのアトリエでもあるんですよね。本拠地があって、そこからいろんなイベントで僕の存在を知ってもらって、月に何回かしか開けないアトリエだけど来てもらったりで どんなもんか様子見て、もっと楽しいことできそうだったら本業と言われるところを、もうちょっと減らすのかどうするか…

 

──実験段階なんですね

 

そうですね。いきなり全部を捨ててというのは。本当はできたらいいんですけど。今はそうやって両立できる環境なんで。今後キャンドルで食べていければ。 宮城でキャンドル作ってる人ってちょこちょこいるんですけど、どうやって販売していいかわからなくて悩んでる方に、僕のやり方を見せてあげられたらいいなと思っています。いろんな作家さんがいていいと思ってるので。あともう一つ、日本キャンドル協会認定校っていうのが仙台にもあるんですけど、習い事としてやってそこを卒業した後の出先ですよね。せっかく習ったらよりスキルアップしたいし、いろんな人に見てもらいたいし、買ってもらいたいから、 そんな出先の間口に自分がなれたらいいし、また違う技術を教えてもいいですし。 ファッションもそうですけど、東京じゃないとじゃなくてもっと地産地消で。地元のアーティストに作ったものを地元の人に買ってもらいたい。そういう場面ができてくればいいなと思います。 キャンドルを灯すことは主役じゃなくて、縁の下の力もちで、その空間を演出するっていうのが一番だから。 キャンドルはただ飾るだけじゃなく使ってもらわないと。キャンドルともして、綺麗なんだ、安心なんだっていうのを伝えたい。消費したくなるようなアプローチ方法を。そういう流れを作って見せてあげれたら、 僕みたいなアーティストさんが出て来てくれると思うんで。そしたら仙台の街もキャンドルっていうのが活性化していくんじゃないかと。去年仙台に戻って来て思ったことです。それを一番楽しみにやってます。その第一弾のアトリエですね。 楽しめてやれていることなので、無理がないですね。身の丈にあってるプラスちょっと目標を持ってやるっていうのがいいのかなと。

 

 

──未来へのビジョンができてるって、素敵!今後が楽しみですね!!!

 

楽しんでいきます!!!!! 


今回のゲスト、川村景太さん。

景太さんを形成する「キャンドル」「ファッション」「人」「想像 力」「ラジオ」

これらから見えて来たのは、景太さんが今を楽しむため方法そして、

今に行き着くために与 えられた運命のようなものを感じられないでしょうか。

今回のインタビューで一番印象 に残っているのは、「一度きりの人生だから」という景太さんの人生観でした。

人生は自分次第で 楽しくなれる!そんなことを景太さんから教わったように思います。

 

さぁ、次はどんなゲストへ繋がっていくのでしょう! 次回もお楽しみに!!